第1128話 22.12.2025「筑波山に行ってきた」

先日、筑波山へフィトンチッドを浴びに行きました。
フィトンチッドは前回のコラムで紹介している通りです。
今回の筑波山の登山は、私が所属している学童野球チームの恒例行事である、六年生卒団記念登山でした。
ご存じの通り、筑波山は茨城県のシンボルとして古くから親しまれています。
その美しい男体山と女体山の双耳峰は「西の富士、東の筑波」と称されています。
富士山のような火山ではなく、太古の地殻変動によって隆起したとの事で、独特の奇岩、怪石が多数点在している点も特徴的な山です。
今回のルートは筑波山神社に参拝して男体山の頂上871メートルを目指す登山でした。
この筑波山神社は男体山頂上にイザナギノミコト、女体山頂上にイザナミノミコトの夫婦二神を祀っており、古くから夫婦円満、家内安全のご利益があり信仰されてきたそうです。
神様についてはお話が長くなるので別の機会にいたします。
それから筑波山と言えば「ガマの油」油売りの口上が有名ですね。
この口上の文句は、筑波山のハイキングコースにある「ガマ石」の前で永井兵助が考案したと言い伝えられているそうで、この石は、口を開けたガマガエルに似た不思議な形をしています。
残念ながら今回はこの石は見られませんでしたが、侍の格好をした口上師が実演販売をしているところは子供たちも興味津々で見学しました。
ちなみにこの口上は茨城県の無形文化財に指定されているそうです。
このような伝統はこれからもずっと残していきたいですね。
また、気候の境目となることで植物研究の宝庫であり約1000種以上の植物が確認されているところもすごい山だと思います。
頂上から見下ろす関東平野の景色と紅葉が美しくとても疲れましたが癒された登山になりました。(文:ゴン)

第1127話 15.12.2025「新幹線も止まる木造駅」

全国の鉄道ファンの皆様、こんにちは。
ちょっと前の話になりますが、10月14日は鉄道の日でしたね。
さらにそのちょっと前、夏の終わりころに静岡へ行き、第3セクターの天竜浜名湖鉄道に乗って来ました。
浜名湖近くのホテルに一泊し翌朝、浜名湖佐久米(さくめ)という駅から終点の掛川まで約2時間の列車旅でした。
なぜここから乗ったかというと、乗車駅の駅名に妙に愛着を感じたからです。(笑)
車内はガラガラで、狭い車内でしたが、ゆったりと車窓を楽しむことができました。
終点掛川に到着しJRの駅に向かって100mほど歩いていくと、そこに突然写真にある非常に古びた木造駅舎が見えて来ました。
新幹線の駅なのに、ずいぶんとボロっちい駅だなぁと思ってしまいました。
(地元の方々ごめんなさい)
調べてみると、掛川駅が出来たのは明治22年(1889年)そのあと昭和15年(1940年)に建て替えられ今の木造駅舎となったそうです。
そしてそれから72年後の平成24年(2012年)、そう東日本大震災の翌年ですね。
「耐震化工事がなされてこなかった」ということで3度目の建て替えが行われることになりました。
が、しかし当時の市長さんの「木に対する文化を大事にする」という思いを尊重し、建て替える前の資材をそのまま外観に使い平成26年(2014年)完成し今に至っているとのことでした。
外の板たちは材質もわからないほど黒ずんでしまっていましたが、確かに中に入るととてもキレイだったような気がします。
もうかれこれ85年も掛川駅を守ってきてくれているとはスバラシイ。
これからも100年、200年と頑張ってほしいと思いました。
「ボロっちい」なんて言ってゴメンよ~。(文:正さん)

第1126話 08.12.2025「8人兄弟とAI」

材木屋で、ご近所で、親戚の叔父が亡くなりました。
97歳でしたがボケることもなく、現役バリバリで、亡くなる数日前まで会社の帳簿をつけていたそうです。
夫婦仲がよく、みんなから慕われた方でしたし、大往生の人生だったのではないでしょうか。
先日身内だけの葬儀を済ませました。
久しぶりに会う親戚たちの同窓会のようなにぎやか?な雰囲気でした…(笑)。
佐久間木材の初代(喜三郎)には8人の子ども(男2人、女6人)がいました。
なんと、その内6人が材木屋になるか、材木屋に嫁ぎました。
先日お亡くなりになったのは長女の嫁ぎ先の子です。
初代は材木屋帝国を作りたかったのでしょうか?
東京にある材木屋は最近の二十年で半減しているので、目論見が外れたと嘆いているかもしれません。
時代の流れが速くて、10年後の世界が思い描けない昨今。
インターネットが出てきたと思ったら、AIが出てきて、AIの普及でなくなる職種がたくさんあるそうです。
さて、材木屋は今後なくなるのでしょうか?
米国でブルーカラービリオネアという単語が言われるようになりました。
オフィスワーカーのホワイトカラーが米国では減り始め、AIの手が届きにくい個別性の高い現場作業においては、仕事の単価が上がっているようです。
多様な作業や細かい作業を現地の状態や木材の状態に合わせて行う大工作業はAIには現時点で代替できないでしょうから、家を建てる人としての大工は需要がありそうです。
材木屋の仕事もそれに付随しそうです。
そうなると、8人の内6人を材木屋にして佐久間木材の初代の先見性は健全なのかもしれません?(文:木材バカ四代)

第1125話 01.12.2025「山形旅行に行ってきました」

山形県に2泊3日の日程で旅行に行ってきました。
割と旅行好きで、日本全国いろんなところに訪問している私ですが、この山形旅行は過去ベスト3に入るくらいとても良い旅でした。
山形県にはクライアントの担当を持っているので、過去に出張で訪問をしていました。
クライアントの社長から山形の良いところをいろいろ推され、興味がさらに湧いていました。
食べ物であったり車の運転中に見る景色であったり、仕事中で寄ることのできない観光地を横目で見て、いつかプライベートで寄ってみたいとずっと思っていました。
さて2泊3日の山形旅行、交通の便的には山形新幹線が開通しているので乗り換えなしで東京から1本で行けました。
山形に到着して周りを見渡すと、遠くに見える山々はすべて紅葉が広がっていて、実に美しい風景でした。
観光は文翔館や山寺などの文化財巡りや温泉街、そして美しい自然。
山形県は7割が森林で占められている木材の県です。
針葉樹の杉だけでなく、広葉樹のブナの天然林は日本一の15万ヘクタール(全国の16%)を誇ります。
森林が素晴らしい所には必ずおいしい水源が生まれます。
美味しい水の所には良質な酒蔵も沢山あります。
日本酒好きな人にもたまらない…。
食べ物もお米だけでなく、さくらんぼ・りんご・梨などの果物も充実。
温泉も至る所にあって、良質なお湯が選び放題。
景色よし、食べ物よし、地元の人たちの暖かさにも沢山触れて、言うことのない素晴らしい山形旅行でした。(文:くりすけ)

第1124話 25.11.2025「使ってみたい柄」

物作りの町にある燕三条駅には色々な製品が展示されています。
目にとまったのが玄能の柄。
材料は山桜で、樹皮が残っている渋くカッコイイ物です。
山桜は日本の伝統的な樹種の一つです。
春のお花見でもお馴染みですね。
独特の美しい木目と色合いが特徴で、木材としては硬さと耐久性に優れていて、家具や内装材、さらには楽器製作にも使用されることが多いのです。
道心斎草志と書かれてありましたが、木工品で有名な方でした。
まったく知りませんでした…。
柄の下部には草志と刻まれています。
芯持ち材で作っているので頑丈で長持ち。
柄の途中が曲がっているのは打ちやすいように工夫されているからです。
持ち手の部分は滑らないように樹皮を残しています。
使い手を考えて作られた素晴らしい柄だと関心します。
実際に手に取って使ってみたいです。
会社ではちょくちょく金槌を使っています。
柄を会社で買ってくれないだろうか。
自宅で金槌をちょくちょく使うなら自分で買っちゃうのですが…(文:兄貴6)

第1123話 17.11.2025「安い円」

日本の総理大臣が先月代わりました。
どのような政策をすすめていくのかは、新聞報道などを見ていますが、私にはまだよく分かりません。
量的緩和路線を進むのか進まないのか、果してどうなのでしょうか。
どちらにしても、現状、日本円は安いです。
ドル円相場に限ってみても、150円前後を推移しており、10年前の相場と比べれば、一目瞭然で円安です。
また日本の実質的な購買力を示す実効為替レート指数(以下REER)は、2010年を100とした場合、1970年代のころと同じ水準になっています。
これらの影響は、当社のように輸入品や輸入した原料を使った商品を取り扱っていると、当然大きい影響があります。
仕入れ先からは、為替を理由の一つとして価格改定をしたいという連絡が、ここ数年ずっと続いています。
ところで為替安による木材の輸入量、輸入金額には影響があるのでしょうか。
林野庁の統計などをざっと見る限り、日本国内への木材輸入の量や金額が、ここ10年で大きく変化したと強く言えることはないようです。
ただ輸入品目は変化がありました。
丸太の輸入は減少し、加工品や合板などは増加しています。
これらの変化は、海外での戦争、コロナ渦や気候変動、日本国内の需要の変化などなど要因は多岐にわたります。
しかし、間違いなくREERの低下は、日本の木材輸入に影響はあります。
輸入価格は上りますし、物流コストも上ります。
果していつまで海外から“安いモノ”をたくさん輸入して、豊かな消費生活を送るという先進国しぐさをし続けられるのか…不安です。(文:ドサンコ)

第1122話 10.11.2025「三本のタブノキ」

先日、ある事がきっかけで福島県・南相馬市を訪れました。
そこは誰もが思い出す3.11、東日本大震災で起きた原発事故現場に本当に近い場所です。
数年前でしたら、その場所に近づく事すら避けられており、多くの地域住民が避難し、帰還困難区域とされた地域。
車で向かう道中、田畑らしき跡がありましたが、かつてその地域は農作物が豊富に実る豊かな土地だったのでしょうが、今では多くが雑草の生い茂った荒地となっていました。
地元の方とお話しできる機会がありましたが、「14年経っても原発のある付近は近づかない」とおっしゃっていて、国や自治体の発信とはかなりの温度差を感じました。
そんな中、帰るまでに少しの空き時間ができたのでGoogleMapでどこか観光できる所がないか探していると、広大な水田のど真ん中に「南相馬市指定有形民俗文化財・北右田の屋敷林跡/三本のタブノキ」という場所を発見!早速訪れてみました。
そこにあった碑から引用します。
『2011年に発生した3.11東日本大震災以前、この地域には「北右田」という六十三戸の集落があり、南の真野川までの間には「南右田」という七十戸の集落がありました。
この場所には北右田の一軒の民家があって、日々の生活が営まれていました。
この地を襲った大津波は、一瞬にして主家や蔵、納屋や屋敷の木々だけでなく、「北」「南」 両右田行政区の住民合わせて七十一人もの尊い命も呑み込んでしまいました。
ここに残った三本のタブノキは冬の強い季節風から家々を守る「イグネ」と呼ばれる屋敷林の一部です。

水田の中、イグネに囲まれた家々が点在するのが、かつての「右田地区」の景観でした。
全戸が流された南右田行政区は2017年3月に解散となり、北右田行政区は現在16戸に減ってしまいました。
ここに立ち続ける三本のタブノキは、このあたりに点在していた屋敷林の姿を彷彿させる唯一の手掛かりといえます。
最大幹周り36m、最大樹高約16mの大木は、人々の営みや地域の歴史を長い間見守り続けてきた文化遺産です』とのこと。

また、タブノキの樹肌には津波が押し寄せたときに受けた、がれきによる擦過痕があり、津波被災の痕跡を示す生きた震災遺産にもなっているのだとか。
南相馬市はこの三本のタブノキを、未来に東日本大震災を伝えるための遺産として2021年に南相馬市有形民俗文化財に指定し、永く保護していくことにしたそうです。

人々の暮らしと共に生きてきたタブノキ。
震災後、人間たちが去ってもそこに力強くたたずんでいる姿は、私の心にも深く深く刻まれました。(文:まるこんぶ)

第1121話 04.11.2025「モルックをやってみた」

先日、河原でBBQをした時にモルックを体験しました。
さてモルックとは何でしょう?
どこかのゆるキャラの名前ではありません。
モルックとはフィンランド発祥のスポーツの名前です。
木の棒「モルック」を投げて、数字が書かれた「スキットル」と呼ばれる12本のピンを倒して得点を競うという、ボーリングのようなスポーツです。
フィンランドは日本と同様に国土の7割以上を占める「森林王国」で、林業は基幹産業として国を支えています。
しかも木を切るだけでなく、無駄なく使い持続可能性を重視している林業で、まさにSDGSな林業を営んでいるそうです。
弊社でもそんなエコである木材を使用したフィンランドバーチ合板を取り扱っております。
情勢不安でなかなか入荷が順調には行っていませんが…
当然モルックの材料もバーチの間伐材が利用されています。
さて、ゲームのルールですが、50点ぴったりに到達したチームが勝利となるため、単純になんでも倒せばよいということではないのです。
また、50点を超えると25点に減点されるため、戦略性が求められ頭脳も必要になってきます。
今回のゲームではなかなか思うようにモルックがコントロールできずに苦戦しました。
しかし何ゲームかこなしていくと50点ピタリが出たりして、白熱した戦いになりました。
日本でも競技人口は増えてきて人気が高まっているようです。
世界大会もあるようなので、この年齢でも日本代表選手になれるかも?ですね。(文:ゴン)

第1120話 27.10.2025「祝!新社屋完成!その3」           

弊社がお世話になっております抜型業界。
この十数年は新規開業は全くなく、逆に毎年数軒のお客様から廃業の連絡が入ります。
寂しい限りです。
後継者不在や人手不足、どんな業種においてもそうでしょうが、非常に厳しい状況が続いております。
そんな暗い話ばかりが入ってくる中に、とある抜型屋さんが新工場を落成されたというニュースが飛び込んで来ました。
さかのぼること1~2年前、そのWさん社にお邪魔した時の事です。
「実は今いい物件ないかな~って、探しているんですよ~」と聞かされ、「へえ~そうなんですね~」なんてやりとりがありました。
そして昨年の春頃でしたでしょうか、「家買いました~」との告白が。
「え~?もう見つかったの~!」
「すぐそこなので行ってみますぅ?」
「行く行くぅ~」ということで歩くこと数十秒、ホントに近い。
かなり年季の入った建物ではありましたが、柱以外すべて取壊しフルリノベーションするとのことでした。
中古とは言え、いま都内に一戸建てを新たに持つというのはどれだけ大変なことか。
さぞかし、相当なご苦労があったことでしょう。
そして数ヶ月たったこの夏、あっという間に完成を迎えました。
当然ながら工場ということで、普通の住宅とはかなり違った設計になっております。
中に入ると間口は3~4m位、奥行き20m位はあるでしょうか、とても広い。
騒音対策もバッチリされておりました。
ちょうど今年の4月より建築基準法が改正されて、今まで不要だった木造住宅の大規模リフォーム時、確認申請が必要になるということで、昨年のうちに申請されていたそうです。
タイミングもよかったわけですね。
ご夫婦二人だけで、先代の父親の跡を継ぎ、土日の休みもほとんどなく、ここまで大きく会社を成長させたWさん。
ホントにスゴイです。
仕事を離れても、応援して行きたいと思わせるご夫婦なのでした。(文:正さん)

第1119話 20.10.2025「木と柔術のあいだに」

『木と柔術…一見、なんの関係もなさそうなこの二つが、ふと心の中で重なる瞬間がある。
どちらも、ただ強ければいいという世界ではない。
大切なのは、「しなやかさ」と「芯の強さ」だ。
木を見ていると、いつも感心する。
硬そうに見えて、実は柔らかい。
風が吹けば、しなって受け流し、また元に戻る。
決して力任せに抵抗しないのに、根は深く、大地をしっかりとつかんでいる。
その姿はまるで、柔術の動きそのものだ。
柔術では、相手の力に逆らわず、むしろそれを生かして技に変える。
相手が押せば引き、引けば押す。
無理に勝とうとするのではなく、流れの中で自然に優位を取る。
まるで木が風と戯れるように、柔術家も力と調和しながら動いている。
木にも、柔術にも「芯」がある。
木は年輪を重ねることで強くなり、柔術家は稽古を重ねることで体幹が通っていく。
どちらも、見えない部分に本当の力が宿る。
表面の華やかさよりも、静かな内側の積み重ねが、その存在を支えているのだ。
木を扱う職人は、節や繊維の流れを読む。
無理に逆らえば割れ、流れに沿えば美しく仕上がる。
柔術も同じで、相手の動きを読むことがすべてだ。
相手の力の方向を感じ取り、その流れに身を委ねる。
そうすれば、自然と技が決まる。
木も柔術も、時間がかかる。
急いではいけない。
季節を重ね、手をかけ、少しずつ形になっていく。
焦らずに積み重ねていく時間こそが、最も豊かな部分なのかもしれない。
道場の床が木でできている理由も、そんなところにあるのだろう。
裸足で立つと、木の温もりが足の裏から伝わってくる。
そのやさしさが、不思議と心を落ち着かせてくれる。
木も、柔術も、強さの本質を教えてくれる。
固くならず、折れず、しなやかに生きること。
それがきっと、自然と人との間に流れる「柔」の精神なのだと思う。』

すいません、以上は私がつくった文章ではありません。
AIが10秒で書いてくれました。
恐ろしい世の中になりましたね…(汗)
ただ、まとまっているけど面白味はないかな…。
さて、今後AIコラムは禁止します。
自分で考えたコラムのみお届けします!(文:木材バカ四代)

第1118話 14.10.2025「大阪・関西万博盛況のあとは」

大盛況で終わったEXPO2025大阪・関西万博。
結局私は行くことはありませんでした…(涙)。
(筑波も名古屋にも行ってない…)
大阪・関西万博で注目を浴びたのは、世界最大の木材建築物としてギネス世界記録にも認定された大屋根リング。
TVのニュースやネットで毎日のように取り上げていました。
大屋根リングの木材の7割は国産のスギとヒノキ、あとは外国産のパイン材。
建設費は約350億円という莫大な金額という点も、設置前から注目されていました。
その大屋根リングが開催後にはどうなってしまうのかというと、最終的にはまだ決定しておりません。
現時点では一部は会場に残し、残りの木材は解体され、希望する自治体に無償で譲渡されるとのことです。
解体するのはもったいないと思いますが、仮設として設計されているため、常設化には大規模な補強と維持費といった沢山の課題があるので仕方ありませんね。
その解体された木材の譲渡先として、昨年1月の能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市の復興住宅に再利用されることが分かりました。(10月2日のニュース)
珠洲市によると11月にも正式契約をして、来春にも木材(約1500本、約1200立方メートル)を随時受け取る予定とのこと。
国際的な舞台で活躍した木材が、今度は新たな資材として第2の活躍をしてもらいたいですね。
能登半島復興の光になってほしいです。
資源の再利用は人々の心にも環境にも優しい素晴らしいことです。
ちなみに当佐久間木材の2024年のコラムで(過去のコラムも見ることができます)、先輩の「正さん」が施工前の大屋根リングに関するコラムを書いています。
その時の「正さん」の文章で万博の成功を願っていましたが、先輩、大丈夫です、願いが通じて大成功のイベントでした。(文:くりすけ)

第1117話 06.10.2025「久しぶりの工場」

私が入社し2~3年して行った合板工場に、30数年ぶりに行ってきました。
他の工場は何度か訪問していましたが、今回行った工場にはなぜか行っていませんでした。
この10年ぐらいは海外の工場に行ったりしていたからでしょうか…。
久しぶりに訪問したら、こんなに工場が小さかったのかと感じてしまいました。
海外の工場はなんせ広いので…。
工場で働く人は高齢の方が多く、募集しても応募はなく人手不足で困っている状況でした。
弊社もですが、どこの企業でも人手不足は深刻な問題です。
製造工程を見せていただいたのですが、全部を見せていただくのがまた大変。
工程を見ていくと最初の場所で作業していた人が別の場所に。
そうです、人が少ないのでわざわざ移動して機械を動かし見せてくれたのです。
忙しい中、私たちのために何だか申し訳なくなりました。
ひと通り工程を見て最後の仕上げをしている場所へ。
丁寧に表面の仕上がりや、カットした後のバリがないかをチェックしてくれています。
偶然ですがチェックしていた合板は私が担当しているお客さんの特寸でした。
ここまで丁寧に仕上げてくれて有難いとお礼を言いました。
私の知る限りですが、海外の工場より国内の工場は仕事が丁寧だと思います。
どこの工場に行っても、合板を1枚も無駄にはできないなと改めて思い知らされます。(文:兄貴6)

第1116話 29.09.2025「積木」

先日、友人から聞いた積み木についての話が興味深かったのでご報告します。
彼らの子供は一歳を少し過ぎたばかり。
最近、積み木を買って与えたのですが、子供が積み木に興味を示してくれなかったそうです。
一緒に遊んだりしてみたものの、あいかわらず無関心で、自分たちの子はあまり積み木には関心が無いと思っていたそうです。
そんなとき、ベテランのベビーシッターさんを頼む機会があったそうです。
その人が積み木で子供と遊び始めると、いままで見向きもしなかった積み木に対して、子供は目の輝かせながら遊んだそうです。
そのあまりに楽しそうな様子に、ショックを受けたのだとか。
その話を聞いて、積み木のようなシンプルなものを扱う時こそ、技術や経験の差が大きく現れるのだと深く感じ入りました。
ちなみに、世界で初めて積み木を知育玩具として取り上げたのは、ドイツのフリードリヒ・フレーベルによってだと言われています。
彼は、三角柱や円柱、直方体など今でも使われる積み木の形を考案したのだとか。
子供がこれらを使った遊びを通じて、形や数、物理の法則を学べる画期的な遊びでした。
また子供同士で協力して積み木を積むことで社会性も身につきます。
彼は他にも、幼稚園の創設者とも言われており、幼児教育の基礎も築いたと評価されています。
幼稚園でのお遊戯やお絵描き、生活体験が重視されていることや、園庭と花壇があることは彼のコンセプトから生まれたものです。
また、これらのフレーベルの研究は、日本の幼稚園、保育園教育にも大きな影響を与えています。
前述のように、経験を積んだベテランの保育士さんたちのスキルは、そうでない人と比べると、雲泥の差があります。
どうかそんな人たちの待遇が評価される政策がもっと取られることを願います。(文:ドサンコ)

第1115話 22.09.2025「ロシア文豪の木靴」

みなさん、木の靴と言われてどんなものを思い浮かべますか?
私は誰かから聞いたオランダ土産のサボのことを思い出しました。
調べてみると「サボ」はフランス語で、英語では「クロッグ」と言うそうです。
オランダ語で正しくは「クロンペン」。
また、我が国でも天皇皇族が儀式の時に木製の漆塗りの靴を履いていた映像を見たような記憶が。
しかし、今回の木製靴の話はロシアです。
ことの発端はまたまた、夫の一言。
以前から当コラムのネタ元としてたびたび登場する我が夫は大の読書好き。
前々回のコラムにも夫が読んだ島崎藤村「夜明け前」のせいで木曽路の旅に拉致(連れ出)された顛末を書きました。
当コラムの締め切りにウンウンうなっていた私に夫は「そういえば、今読んでいるトルストイに木の靴の話が出てくるぞ」と言いました。
詳しく聞いてみると夫は楽天ブックスで電子版「トルストイ三大長編全集」(2,500円)を購入。
密かに読み進めていたみたい。
私は2,500円にピクッと反応し、心の中で(サイゼリアで軽く飲める金額だ…)と思いながら、藁にもすがる思いで木の靴の話を聞きました。
三大長編は「戦争と平和」「アンナカレーニナ」「復活」で、各作品にすべて「木の靴」の話が出てくるそうです。
詳しく聞くと「木の皮製の靴だそうですが、夫にもどんなものか想像できないようでした。
そうなれば、インターネットで検索するしかない。
いろいろと調べてみるとかつてロシアの農民や労働者が履いていた、木の皮を編んだ靴でした。
昔、母が買い物に使っていた木製の買い物カゴのようなものを靴形に編んだものの写真が出てきました。
トルストイが活躍したのは今からおよそ百年ほど前。
そのころにはまだ、庶民はそういうものを履いていたのだと考えると、現在の生活の豊かさに感謝するしかありません。
文明の進歩ありがとう!
夫よ、(๑ˊ͈ ꇴˋ)アリガト〜!(文:まるこんぶ)

第1114話 16.09.2025「静岡に行ってきました」

先日の休みに静岡県に家族旅行に出かけました。
運転免許を取得した末っ子の運転する車の助手席に乗り込んで、初めてのロングドライブとなり、父としては感慨深いものがありました。
さて、今回の旅行は神奈川県三浦でマグロを堪能した後、静岡県にある「掛川城」に立ち寄りました。
少し前にはお城ブームがありましたね。
歴史好きにはうれしいブームでしたが、最近は残念ながら下火になってしまった感があります。
掛川城はあまりメジャーな感じはしません(あくまで私見です)が、立派な天守閣があって感心しました。
掛川城は戦国時代に駿河の守護大名今川氏が遠江支配の拠点として築かれたそうです。
その後、豊臣秀吉の天下の時には山内一豊が入り、天守閣が造られたそうです。
山内一豊といえば大河ドラマでも放送されていましたね。
貴族的な外観を持つ天守閣の美しさは「東海の名城」と言われていたそうですが、安政東海地震(嘉永7年)により天守閣など大半が損壊してしまい、再建されることなく明治維新をむかえ、明治2年に廃城になりました。
その後、天守閣は平成6年に140年ぶりに木造で再建され、再び美しい姿を現してくれました。
その再建に使用された木材は青森ヒバでした。
静岡県にも優秀な木材はあるでしょうけど、なぜか青森ヒバが使われました。
青森ヒバはご存知の通り、ヒノキチオールという成分が含まれ、他にない優秀な樹種です。
最近青森ヒバの成分を抽出した害虫忌避剤がテレビショッピングでも紹介されていて身近に感じていますが、まだ試したことはありません。
一国一城の主になった気分で、他のお城も巡ってみたくなる旅行となりました。(文:ゴン)

第1113話 08.09.2025「これは珍しいのでは?」

先日、東京都23区内の新築マンションの平均販売価格が「1億」を超えたというニュースを見ました。
いったい誰が買うというのでしょうか。
ワタシのような平凡なサラリーマンでは到底ありえません。
東京オリンピックの選手村の時もそうでしたが、おそらく今も大富豪な方達や海外の投資家などが、購入しているのでしょう。
ちなみに、23区内でも都心地区がかなり平均を押し上げているようで、そんなに上昇していないエリアもあるようです。
私の地元でも、まだまだ新築マンションの建築が続いております。
でも、マンションというと、私が現在暮らしているところもそうですが、「木」がほとんどないですよね。
床のフローリングとクローゼットくらいでしょうか。
寂しい限りですね。
そんな中、先日地元近くの大きな通りを走っていると、建設中のマンションのバルコニーの外側に大きな木のかたまりを見つけました。
なんだろ、あのかたまりは。
今度また見に来てみようと思い、数日後その場所を再訪。
すると、集成材かと思っていたそのかたまりが無垢材だということが判明。
厚さ50ミリ、幅300ミリ長さは2000くらいあろうかというこの巨大無垢材。
表面を見ても何の木かわからない、見たこともない肌目でした。
まあまず国産材ではないと思われます。
しかし、何のためにバルコニーの外側に張り付けているのか意味がわからない。
機能的な役割はおそらくはないと思いますが、外から木材が見えるマンションなんてなかなかないだろうし、癒しがあっていいのではないでしょうか。
そののち調べてみたら、分譲ではなく賃貸でしたが、その賃料の高さにビックリ!
どっちにしても手も足もでませんね。(文:正さん)

第1112話 01.09.2025「私はひとりの人間を愛する以上に一本の木を愛する」

名言って好きです。
自分が気に入った名言を見つけると、自分の名言手帳に書き留めています。
ちょっと引かれる指向かもしれませんね…。
いい名言に出会うと、その名言を言った人も好きになり、調べてみたくなります。
このタイトルの名言を言ったのは、あのベートーヴェン。
ベートーヴェンは1770年にドイツで生まれた作曲家です。
16歳の時に母親が死に、父親はアルコール依存症とうつ病を患っていました。
本人は難聴を患い、40歳の頃には全く聞こえなくなったそうです。
56歳で亡くなるまでに他にも慢性的な腹痛や下痢などいろんな病気を抱えていました。
性格は、親切で無邪気かと思えば、厳しく冷酷非道な行動に出るなどと気分の揺れが激しく、潔癖症で、プレイボーイでもあった…つまりは多面性があり、変わり者だったようです。
身長は私とほぼ同じ165センチ。
んんん、何だかいろいろ親近感を感じるな…。
この名言をどのようなシチュエーションで言ったのかはよく分かりませんし、言っていないという説まであるので何とも言えませんが、眉間にしわが寄った有名な肖像画が表す通り、悩み多き人生だったのではないかと想像します。
そんな中、人間よりも自然に癒されていたのではないでしょうか。
木を扱う材木屋としては、人の心を癒すことのできるものを商材にしていることがうれしいです。
そして、私も「人よりも木」が好きでして…。
ベートーヴェン、共感しますわ~。(文:木材バカ四代)

第1111話 25.08.2025「ユーカリ」

ここ数年、新作の合板を開発するべく動いています。
最近注目しているのはユーカリ材です。
ユーカリと聞くと、「コアラ・ラッコ・エリマキトカゲ・ウーパールーパー」が幼少期のブームだった私としては、ユーカリの葉がコアラの大好物というイメージが大きいですね。
すっかり年代がバレてしまいます(笑)。
(写真は数年前に友人の娘を連れて埼玉県こども動物自然公園で撮影したものです。)
ユーカリはコアラのいるオーストラリアに多く分布している常緑高木ですが、その種類が400種類から500種類と言われています。
(ちなみにコアラが食べるのユーカリは20種類くらい。)
成長が非常に早いことから、木材資源として注目の材のひとつです。
一般的に樹木が木材として利用できる大きさになるまで数十年かかりますが、ユーカリはわずか10年ほどで採取可能なサイズに育つため、パルプの供給源として、オーストラリアだけでなく世界中で栽培が広がっていて注目されています。
その木材は硬質で耐久性があり、パルプだけでなく家具や床材などの建築資材などにも活用され始めていて、サスティナブルな材なので、これからどんどん目にすることが多くなると思います。
庭木としてユーカリを植林すると、その成長の早さで上にどんどん伸びていくため倒木の可能性が高く、庭木にはあまり向かないかもしれません。
観葉植物のユーカリは風水的に縁起が良い木で人気みたいです。
(葉っぱには毒があるので注意が必要。)
根腐りしないように1年に1回は鉢替えする必要もあるそうです。
横着な私にはちょっと向かない木かもしれません(笑)。
ユーカリの合板には興味津々ですけど…。(文:くりすけ)

第1110話 18.08.2025「バットとフライパン」

ネットでフライパンを検索していたら、バットのグリップが持ち手になっているフライパンを発見。
使いやすそうなので欲しくなりました。
わざわざグリップを作っているのかと思っていたら、そうではありません。
某有名スポーツメーカーとコラボした商品でした。
持ち手の材質はメープル。
職人さんがプロの野球選手のために丹精込めて作っているバットのグリップでした。
しかしバットにするため削っていると節や割れが出てくることが…。
バットは節が有ると折れやすくなり、不適合で販売できなくなってしまいます。
不適合のバットを再利用できないかと開発されたのが、持ち手がバットグリップのフライパン。
プロ野球選手のために作っていたバットのグリップだから、持ちやすく手にしっくり馴染みそうです。
フライパン部分は鉄で出来ているので、使えば使うほど良いフライパンに育ちます。
ちなみにフライパンを育てるには、洗う時に洗剤などは決して使ってはいけません。
持ち手も使えば使うほど味わいがでてくる木製なので、まさに「育てる」ですね。
野球ファンで料理好きなら欲しくなる一品だと…。
以前に自分専用で鉄のフライパンを使っていたので購入しようと思いました。
しかし、妻に猛反対され購入を諦めました。
以前使っていた物はいつのまにか毎回洗剤でおもいっきり洗われてしまい、錆が出て捨てたことがあるからです。
このフライパンに興味がある方はSWING PANで検索してみてください。(文:兄貴6)

第1109話 12.08.2025「木札」

長崎県の小学生が夏休みになると手にしていた「木札」が今年から廃止されるというニュースを目にしました。
星のようなマークのついたその木の札は、長崎市で毎年恒例の「夏季水泳教室」で使われていました。
星マークの裏側には、名前や小学校名などが一枚一枚手書きで書かれており、参加する児童に配布されていたそうです。
今年で、設立から123年になるという教室を運営する遊泳協会は、木札の配布を中止して、代わりにバーコードが印字された札に切り替えるのだとか。
プールに入る前後でバーコードを機器にかざし、児童の参加と、無事に教室を終えたことを確認できるようになるそうです。
そしてその情報は、保護者のスマホなどに送られて所在確認ができるのだとか。
現在は、長崎市内のプールで行われているその水泳教室は、むかしは長崎市の皇后島(通称ねずみ島)で行われていました。
そのとき島に渡る船の乗船券の代わりに木札が使用されていたようです。
木札からバーコードの札に代わるのは、外野の材木屋としては一抹の寂しさも感じます。
なお私が見たニュースには、そういった記述は無かったので、ここからは憶測です。
最近の子供にまつわる物騒なニュースを見聞きするに、名前や小学校といった個人情報がそのまま書かれているものを持ち歩くのは、親としては不安に感じる人もいたのかなと想像します。
最近、登下校では名札をつけることを禁止したり、名札自体を廃止する学校もあります。
また、傘や帽子、ランドセルなどにも名前をかかないほうがよいと訴える識者もいます。
前述の水泳教室は、子供の水難事故の防止と、健康な体になってもらいたいという趣旨で開かれています。
一番大事に思っている子供の健康や安全を守るという大前提を考えると、時代とともにやり方を変えていくのは大切なのだと思います。(文:ドサンコ)

参考文献
NBC長崎放送
長崎新聞

第1108話 04.08.2025「原点は将棋の駒?」

「牛に引かれて善光寺参り」ならぬ「夫に引かれて」旅行記、第2弾!
今回の目的地は「秋田杉」で有名な秋田です。
えっ?前回の木曽にしろ、秋田にしろ、材木屋の事務員だからそんなところばっかり選んでいるの?とお思いの方。
残念、それはハズレです。
冒頭に書いた通り、私は夫に引かれてなすがまま。
夫の愛好番組のひとつに「吉田類の酒場放浪記」がありますが、今回の旅のきっかけはそれ。
秋田には有名な飲み屋街「川反(かわばた)」があり、そこにある居酒屋が今回の夫の目的地でした。
私もそっちは嫌いな方ではありません(むしろ好きな方(^^;)が、「それだけっていうのも…」という気持ちもあって、私なりのオプショナルツアーを計画しました。
こちらの目的地は洋画家、藤田嗣治が秋田の祭りと暮らしを描いた世界最大級の大壁画「秋田の行事」を見に行くというものです。
秋田県立美術館に展示されています。
タテ365cm、ヨコがなんと20m以上もある巨大油彩画で、「秋田の全貌」というテーマで制作された超大作です。
画には祭りと共に秋田杉の材木も書き込まれており、秋田と杉の関係の深さが心に沁みました。
見学を終えて美術館内を歩いていると「将棋駒の世界―伝統工芸の美―」という企画展が行なわれていました。
世界中の将棋の紹介や日本の将棋の駒の作り方や種類が展示されていて、とても興味深く拝見しました。
そこで、ふと思い出したのが、豊島太郎吉。
太郎吉は、今年創業120周年を迎えた現在の佐久間木材の元になった浅草の材木商で無類の将棋好き。
店を初代・佐久間喜三郎に譲った後、豊島龍山として、近代将棋駒の祖といわれる駒師になっています。
興味がある方は、佐久間木材のHP「佐久間木材の歴史」をクリック!
社長渾身の動画「近代将棋の祖 豊島太郎吉」もご覧いただけますよ!(文:まるこんぶ)

第1107話 28.07.2025「突板がついに来た」

皆さんは突板(ツキイタ)と呼ばれる板をご存じでしょうか?
突板とは、天然木の原木をフリッチと呼ばれる形に製材し、スライサーという機械で薄くスライスされた板のことです。
その板を基台の合板に貼り合わせたものがツキ板合板と呼ばれます。
その厚みは基本0.2ミリ!!
その技術には驚きです。
また、天然木のため1枚ごとに少しずつ木目が変わります。
さて、そのフリッチを年輪に対して接線方向にスライスするとタケノコのような木目が現れます。
これを板目と呼び、一般的にこちらをイメージされる方が多いと思います。
また、年輪に対して直角方向にスライスしたものを柾目と呼び、素直でまっすぐな表情です。
一方、一般的な合板と同じように、丸太を回転させて表面をカツラ剥きにします。
幅の広いロータリー杢が現れ、表情も独特です。

昔は突板合板を造作材や建具、家具など幅広く使われていましたが、現在は人工的な化粧合板やプリントされたシートに代わられてしまいました。
ちなみに我が家は古いので建具はタモ柾貼りです。(建て替えしたいくらい古い家なので自慢にはなりませんけど…)
弊社でも以前はタモ柾の突板を100枚単位で在庫していました。
しかし今ではほとんど取り扱いはなく残念な状況です。
そんな中、嬉しい発注がありました。
トチのロータリー杢の突板の注文です。
壁や天井に貼りつける予定で、出来上がりを楽しみにしています。
人工の商品より天然の方が良いと思う人は多いと思いますが、利便性やコストを考えるとどうしても仕方のないことも多いよなぁ…と思う今日この頃です。(文:ゴン)

第1106話 22.07.2025「あのショウヘイも!」

突然ですが、「トルピードバット」って、みなさんご存じでしょうか。
たいていの方は何じゃそりゃ?と思うのではないかと思います。
私もつい先日まで知りませんでした。
そういうことで今回は久しぶりにバットのお話です。
日本語では、魚雷バットともいわれるこのバット。
アメリカの博士が何年かかけて開発したそうです。
普通のバットはグリップの前後のみ細くなっており、それから先端までは同じ太さなのですが、このバットは先端が細くなっていて、まるで魚雷のようだということのようです。
さらに先端が細いだけではなく、芯からグリップにかけても従来品より緩やかに細くなっていて、つまり太い部分の面積が広いバットになっているのです。
先端が細くなることによって何が変わるかといいますと、いわゆるバットの芯が5センチほど下部に下がり、内角の速い球にも詰まりにくくなり、打球もより遠くまで飛ぶようになるとのことです。
メジャーリーグではすでに使用されておりましたが、日本のプロ野球でも今年の春から使用が認められました。
早速、何人かの選手が使用しているそうです。
ただ、感覚がかなり違うため慣れるには結構時間がかかるのではと言う方もおりました。
使用樹種は違うのかと思い調べてみると、メジャーリーグではナント現在ではバーチが主流で、この「トルピードバット」もバーチだということでした。
バットの材といえば、かつてはアオダモ、アッシュやメープルが使われていたのに、いつのまにやら変わっていたのですね~驚きました。
バーチも最近ではいろんな地域から出材されてきており、木目も色味も硬さなどもさまざまになってきているんですね。
そう言えば、あのショウヘイオオタニさんもイエローバーチという樹種を使用しているそうです。
私達もバーチはよく触れる機会が多いですが、イエローバーチというものにはお目にかかったことはありません。 
できれば、バットとして出会いもう一度打席に立ちたいものです。
トシだから無理か…(文:正さん)

第1105話 14.07.2025「創業120周年記念」

人間の寿命は120歳まで細胞生物学的に可能だそうです。
そう考えると、創業120年は一人の人間の一生分なので大したことないように思います。
実際は四人でバトンを受け継ぎ、私で四代目…。
初代は果たして、120年後にひ孫が佐久間木材を続けているなんて想像したでしょうか?
経営計画書を毎年つくっている私も、20年後に誰かが5代目を継いでくれている絵は想像つきません…。
「生者必滅 会者定離」が世の常ですので、いつかは無くなるものと思っています。
ですが、今、私ができることは一生懸命取り組んで、次にバトンを渡すつもりです。
私の前の3人もきっと同じ気持ちだったのではないかと思います。
関東大震災や東京大空襲で焼け野原になり、そこからの復興は第二の第三の創業と同じ大変さだったと思います。
その当時の資料はすべて焼けて何も残っていませんが…。
私が継いだ時も大きな借金を抱えてからの船出だったので、第四の創業のような苦しみでした。
でも、今、今年、創業120年を迎えられましたので、すべては必然だったのだと感じます。

本来、「ハレとケ」ではないですが、パーティーでも開いて佐久間木材に関わっていただいている皆様をご招待し、感謝の意をお伝えするべきだと思いますが、「ハレ」の舞台が苦手なのでパーティーする気はありません…。
その代わりではないですが、右上の写真にあります記念イラストを描いていただき、これを社員の作業着にプリントしてTシャツをつくりました。
暑い夏をこの記念Tシャツで乗り越え、一歩一歩、一日一日を積み重ねていきます。
その一歩一歩が、振り返ると道になっていくはずです。
今後ともご支援とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。(文:木材バカ四代)

第1104話 07.07.2025「オリーブの木」

先日イランとイスラエルが一時停戦しました。
懸念を抱いている方もとても多かったと思います。
停戦でとりあえずホッとしました。
ロシアとウクライナの戦争も早く停戦して平和な世の中になってほしいところです。

平和を象徴する木と言えば、オイルで有名なオリーブ。
オリーブオイルと言えばスペイン・イタリア・ギリシャなどの地中海産がほとんど。
昨年一昨年に地中海周辺で干ばつが発生し、オリーブオイルの価格が急騰したというニュースがあったので、ご存じの方も多いかと思います。
日本ではオリーブは小豆島が有名な産地です。
地中海地方と気候が似ていて、温暖で降水量も少なく日照時間も多く、オリーブ栽培に適しているそうです。
全国各地でもオリーブは栽培されていて、宮城県石巻市では、東日本大震災の復興の一環として「北限のオリーブ」栽培に取り組み、そして昨年にはオリーブの収穫まで開始されたそうです。
ふるさと納税の返礼品にもなっているそうですので、興味ある方は是非。
木材としてのオリーブは、とても硬い材で油分が多く耐久性があり、装飾品や台所用品などに使用されています。
水はけが良く、まな板など台所用品にはうってつけの材とのこと。
少し高額な材ですが、強い木目で気になる材だと思います。
オリーブの木は東京ディズニーランドのシンデレラ城前の広場にたくさん植えてあるそうです。
クリスマスの時期にはライトアップされているそうですので、行かれた方はオリーブの木もチェックしてみてください。
デートで「この木はオリーブの木だよ」と博学ぶりを見せると好感度が上がるかも…(笑)(文:くりすけ)

第1103話 30.06.2025「木槌」

弊社が販売している木槌を製造している業者を訪問し、製造工程を見学しました。
先ず、製材した樫の木を作りたい木槌の大きさにカットします。
かなり年季の入った機械で木槌の頭になる部分を丸く削ります。
次に、柄をはめ込む中央部分を掘る作業。
最後に面取りして頭部分が完成。
柄の部分も同じように削って面取りして完成。
機械は使いますが、自動ではないです。
なんと、木槌が完成するまでの工程は全て手作業だと…。
しかも作り手は1人しかいないとのことです。
職人技で他に作れる人が居なく、高齢の方が作っています。
1日で作れる木槌は40個が限界だとのこと。
少量しか作れず価格を考慮すると赤字だと…。
作れる数からすると割に合わない価格だと納得できます。
機械も古く、作り手も高齢、価格も合わず、作るのを止める事が決定しています。
他の業者を探さなくてはなりません。
製造会社によるとホームセンターなどで販売している木槌は輸入品が多いと…。
しかも樫の木ではなく似たような木を使っていると…。
弊社の抜型を作っているお客さんに木槌は必要な道具です。
今後は輸入品を使うようになってしまうのでしょうか…。(文:兄貴6)

第1102話 23.06.2025「阿蘇の神話」

先日、熊本に出張へ行った際に、面白い神話を耳にしました。
それは、阿蘇神社の神様である健磐龍命(たけいわたつのみこと)についての話です。
むかし阿蘇の地は、山々に囲まれた大きなカルデラ湖でした。
神武天皇の命で阿蘇にやってきた健磐龍命は開拓に務めます。
彼は、湖の水を外に出して、田をつくれるようにしようと考えます。
そこで彼は、足で山の一部を蹴破ろうとしました。
が、しかし山が二重になっていたため蹴破ることができませんでした。
その場所は今でも「二重峠(ふたえとうげ)」と呼ばれています。
どう蹴ってもびくともしなかったため、今度は場所を変えます。
今度は山に隙間があったため、大成功。
隙間があったとされる場所は、「すきまがある」を約して「すがる」と呼ばれるようになりました。
今でもこの場所は、「スガルが滝」と呼ばれています。
また蹴破ったときに尻餅をついて「立てぬ」といったことから「立野」という地名ができたそうです。
この地域には、このような言葉遊びのような由来の名前が他にもあるとのこと。
ちなみに、立野で水が抜けてカルデラ内の湖が無くなったのは、科学的な証拠があるらしいです。
数万年前という人間から見ると大昔ですが、地球の時間軸からみると、ついこの間のことのようです。(文:ドサンコ)

第1101話 16.06.2025「段ボール」

弊社で取り扱っている合板は、様々な「型」を作る上で重要な役割を担っております。
「型」はお菓子などのパッケージや、各種印刷物など、活躍する場面が多岐に渡ります。
また、梱包材でお馴染みの「段ボール」を原紙から抜く際にも「型」は必要不可欠です。
さて、今回はこの「段ボール」についてです。
そもそも「段ボール」は何故「段ボール」という名前なのでしょう。
佐久間木材に入社して「型」としての合板を扱うまで、あまり考えた事がありませんでした。
しかし、製造過程に合板が深く関わりますので、これくらいは知っておくべきかと思い、調べてみました。
まず、「段」これは単純でした。
切った断面、芯材となる波形状の紙(フルート)が段々に見えるから。
そのまんまでした。
そして「ボール」これも単純でした。
ボール紙を使用しているから。
これも、そのまんまでした。
ちなみに英語の「paper board」(板紙)の「board」が日本人には「ボール」に聞こえた事から、板紙の事をボール紙と呼ぶようになったとの事。
結果的に調べる程のものではなかったですが、自分としては一つムダ知識を得られて満足です。
いつかどこかで役立つ日が来るといいのですが…。(文:2号目)

第1100話 09.06.2025「木曽五木」

木曽五木(きそごぼく)ってご存じですか?
Wikiによれば、「江戸時代に尾張藩により伐採が禁止された木曽谷の木で、ヒノキ・アスナロ(アスヒ)・コウヤマキ・ネズコ(クロベ)・サワラの五種類の常緑針葉樹林のことを指す。(中略)『木一本、首一つ』ともいわれるほどの厳しい政策の『留山・留木制度』がとられた。木曽において伐採が禁止され、保護された5種類の樹木を木曽五木という」とのこと。
もちろん、私はまったく知らなかったのですが、先日、「牛に引かれて善光寺参り」ならぬ「夫に引かれて木曽五木参り」の旅に行って参りました。
本が大好きな夫は誰もが「ええっ!あの超長編を?」と驚かれるような本を読破して私や知人を驚かせておりますが、今回の本は島崎藤村「夜明け前」です。
この本を読んだ夫は木曽に魅了され、私を妻籠・馬込をめぐる中山道(国道19号)の旅に連れ出しました。
どこに連れて行かれるのやら全くわからなかった私も、山桜、八重桜、紅白の梅、黄色いレンギョウや山吹などなど、道中の色とりどりの花に時を忘れて見とれました。
東京では桜や梅が同時に花開くことなどありえ無いのですが、長野~木曽の山深い所では、一気に花開き、そして新緑になって行くのだと、木々の生命力に圧倒されました。 妻籠宿では外国人の多さに驚き、馬込宿では長い長い坂道に閉口しました。
写真の木曽五木の立て札は馬籠の宿で見つけたものです。
馬込宿の途中にある島崎藤村記念館で夫は大興奮!
長年、探し求めていた島崎藤村の父の写真に出会えました。
藤村の父は「夜明け前」の主人公のモデルで馬込宿の本陣に生まれ、明治維新前後に馬籠や近隣の庶民のために尽くした人物だそうです(夫、談)。
江戸時代には木曽五木の厳しさはあったものの、それ以外の山林は「明山」とされた開放林で住民はそれによって生計を立てていました。
しかし、明治になると、政府は藩有林をすべて国有林とし、全国一律に国有林への立入を禁じたため、それまで許されていた明山への立入まで禁止となり、住民は困窮しました。
そして、その問題を解決すべく奔走したのが藤村の父だったそうです。
しかし、夫によれば(「夜明け前」に書いてあるとのこと)藤村の父の努力は報われず最後は発狂し、座敷牢で亡くなったんだとか…。
木材の重要性や権力者と庶民、また、知らなかった藤村の父…いろいろ考えさせられる旅でした。(文:まるこんぶ)

第1099話 02.06.2025「そうだ、山へ行こう!」

桜の時期が終わり、新緑の眩しい季節になりましたね。
何回か前に桜のコラムが掲載されていましたが、皆様は今年の桜を堪能できましたか?
さて、5月は風薫るとよく聞きますが、どうしてなのでしょうか?
もちろん気温や湿度の関係もあるとは思います。
でもその風の正体はフィトンチッドだと思います。
ラジオのお天気コーナーでも耳にしましたが、この時期は樹木の生長が活発でフィトンチッドをよく発生させているそうです。
また、広葉樹より針葉樹の方が多く発生させると話していました。
広葉樹と針葉樹の違いは読んで字のごとくで今回は解説を省略します。
それではフィトンチッドとは何でしょう。
それは、植物にたえず進入しようとする有害な微生物や昆虫から身を守るために植物自身が自己防衛のために作り上げてきた物質です。
これを発見した旧ソ連のB.P.トーキン博士が、フィトン(植物が)チッド(殺す)と名付けたそうです。
語源は怖い感じですが、人間にとっては殺菌効果や防腐効果があり食品の鮮度を保つことにも役立っています。
昔はおにぎりを木の皮で包んでいたり、木のお弁当箱も使われていたのは人間の知恵ですね。
最近の検証では人の癒しへの効果が研究され、様々なリラクゼーション効果が実証されています。
最近は山へ散策に行けていないので、フィトンチッドを浴びに行かなくてはと思う今日この頃です。(文:ゴン)

第1098話 26.05.2025「浅草駅で巨太間伐材に会う」

それはまだ春浅い3月上旬の頃でした。
久しぶりに鬼怒川に行くことになり、どうせ行くなら東武特急「スペーシアX」に乗って、さらにせっかく乗るならプレミアムシートで行こう!
ということになりまして、指定発売当日必死こいてパソコンを叩きまくり何とかゲットできました。
当日になり胸高まっていた私は東武浅草駅にナント2時間以上前に到着。(笑)
駅上の松屋さんには、たまにウロウロさせていただいておりますが、駅の中に入るのはホント数十年ぶりではないかと思います。
かなり早くに改札を通過し駅の中に入ると、ホームは1~5番線まであり何やら左側(4~5番線特急限定ホーム)のほうがざわついておりました。
なんと4番線に見慣れない車両が入線しており、報道陣らしき人やデカイ脚立に乗ったカメラマン達、大勢の人でごった返しておりました。
どうやらメジャーリーグの日本開幕を盛り上げるために、MLBラッピングした特急の一番列車がこれから出発するところだったようです。
その列車をお見送りし5番線に入り中に向かって歩き始めると、ホームの壁窓際に大量の木材遮光パネルが私を包み込むかのように、設置されておりました。
ナント心地よいことでしょう。
ですが、近づいてよく見てみるとそれは木材ではなく、木目調に作られたパネルでした。
と、その先に何やら木製ベンチのようなものを見つけたので、まだまだスペーシアX入線まで相当時間があった私はよいコラショとそこに腰をおろしました。
カチンカチンでお世辞にも座り心地はよくありませんが、幅30センチくらいの角材が4本接着されて、約60センチ角のベンチとなっておりました。
しかも、どれも芯持ち(木の中央部分)でした。
近くに貼られていたポスターによりますと、この木は東武鉄道様が所有する栃木県の森林から、間伐されたものであるとのことでした。
角の状態で30センチはあったかと思いますので、伐採したときは直径40センチ以上はあったハズ。
「そんなぶっとい間伐材あるんかい!」と、ひとりでツッコミ入れときました。(笑)
ものスゴイ間伐材をお持ちなんですね、東武鉄道さん!
ちなみに、スペーシアX運行開始にあたりこの浅草駅5番線と東武日光駅に自社所有の間伐材を使っていろいろな施設や駅舎の改築等をされたそうです。
そう言えば鬼怒川温泉駅にも、いろいろありましたよ。
おかげさまで素晴らしい旅になりました。
そうそう、スペーシアXのプレミアムシートはもちろんサイコーでした!(文:正さん)

第1097話 19.05.2025「愛知と上海と大阪」

最初は全く興味なかった万博…。
ところが、ひょんなことから佐久間木材オリジナル商品がポルトガル館に展示されることになり、俄然興味が湧いてきまして、GWの終わりに行くことにしました。
ところで万博って、オリンピックのように激烈な招致合戦があるのでしょうか?
実はオリンピックと同じように投票によって決められ、通常5年おきに開催されるそうです。
日本では2005年の愛知万博、1985年のつくば万博、1970年の大阪万博が有名ですね。
日本開催が多いのはなぜでしょう…?。
ちなみに私は前回の大阪万博の年に生まれました。
また、2005年の愛知万博と2010年の上海万博に行ったことがあります。
そんなご縁のある万博に行ってきまして、その感想を書きたいことは山ほどあります。
でもここでは一つだけ、展示で気に入ったものをご紹介します。
焼け焦げた立木のようなアートですが、これ、木の化石だそうです。

Subfossil Oak s.r.o.(チェコ共和国)
作品名:Forest of Civilizations(文明の森)
『「文明の森」は、世界でも珍しい樹齢6500年のオークの亜化石で作られた森を舞台にした古代の森のインスタレーションで、1本1本が2025年日本国際博覧会の参加国1カ国に捧げられます。
130本以上の希少な樹木が展示され、この種の展示会としては史上最大となります。
何千年もの間、地中で保存されてきたこれらの驚異的な樹木は、人類文明誕生の生き証人であり、今や世界的な団結と回復力を称える相互連結した記念碑を形成しています。
この作品は、人類が共有する遺産と、未来の世代のための環境保全の重要性を力強く思い起こさせる役割を果たし、2025年日本国際博覧会のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現しています。』

亜化石のオークの立木は圧巻でした。
それにしても各パビリオンの建築物は、木を上手に使ったものが多く、見ごたえがありました。
ぜひ行ってみてください。
USJやTDLよりも楽しめるかと思います。(文:木材バカ四代)

第1096話 07.05.2025「かっぱ橋商店街」

当社の近くには「かっぱ橋道具街」という、食器や厨房器具、食品サンプルなど約150店舗を超える調理道具店が並ぶ有名な商店街があります。
私が入社した当時(20年くらい前)のかっぱ橋道具街は、飲食店の方々が道具を購入しに来ている姿や、修学旅行の中高生がお土産などを買いに来ていたのをよく見ました。
それから20年が過ぎ、墨田区にスカイツリーが出来て、そしてインバウンドの影響で、道具街の客層も外国人がぐっと増え、その影響か外国人に人気な包丁専門店が増えています。
かっぱ橋という独特な名前の由来は2つありまして、かっぱ橋道具街入り口近くにある金竜小学校跡地あたりにお屋敷があり、そこで内職で作った雨合羽を天気の良い日に近くの橋にズラリと干していたという「雨合羽」説。
もう1つは約180年前に地元の合羽川太郎氏が私財を投げ出してこの辺りの洪水対策として堀割工事を始め、なかなか捗らない工事を見ていた大川(隅田川)の河童たちが川太郎の善行に感動して夜な夜な工事を手伝ったという素敵なお話。
そしてその河童を見た人は運が開けて商売繁盛したという「河童」説です。
弊社の社長に教えてもらったのですが、かっぱ橋のメインストリートの新堀通りはもともと新堀川という台東区東部をまっすぐ南北に貫いていた人工の川だったそうです。
蔵前橋通りの所で東に折れて大川(隅田川)につながっていました。
昭和初期に埋め立てられました。
明治38年から創業の弊社もかつては新堀通り沿いに社屋がありました。
また江戸時代から東京有数の材木問屋街と言われている旧光月町もかっぱ橋道具街北の新堀川の上部にあたる川沿いにあります。
まだ車がない時代、木材は川のルート(水運)を使用して運送していました。
弊社の木材もこの新堀川を水運として使用して運送したのでしょう。
現存する老舗の店舗と地形と照らし合わせて、かつての生活スタイルを想像するのは楽しいですね。
地元台東区の池波正太郎先生の小説にはこの付近が舞台となった作品があるとか。
ちょっと読んでみたくなりました。(文:くりすけ)

第1095話 28.04.2025「DIY2」

家に帰ると杉の香りが漂ってきました。
部屋に入ると杉材が置いてあり、何だと疑問が…。
厚み30ミリ×幅200ミリ×長さ800ミリを2枚買ってきたと…。
その他にもパインの集成材が数枚…。
カットしてもらい8千円ほどかかったと…。
何を作るのか聞いたところ、棚をつくるのだと…。
なんでも、娘が一人暮らしを始めたのですが、食器などを置く棚をネットで探したがよいと思うものは数万円して高いと…。
ホームセンターなどで安い物でもよいのではと言ったのですが、嫌だと…。
ツルツルのシートを表面に貼った物ではなく、木の棚が欲しいと…。
娘は木が好きだったのか?驚きました。
部屋に置く小さなテーブルも木の物を買ったと…。
そこで妻が第二弾のDIYを始めると…。
今回も相談なく木をホームセンターで購入。
相談してくれればもっと安く済んだかもしれないのに…。
棚作りに口を出すと嫌がれるので見守るだけに…。
果たして娘に気に入ってもらえるのか…。
手間暇かけて作って要らないと言われないことを願うのみです。(文:兄貴6)

第1094話 21.04.2025「気になる香り」

ユニバーサル・スタジオジャパンにかつてあった名物アトラクション、『E.Tアドベンチャー』。
これは、自転車型のライドに乗り込み、森を抜けてE.Tの故郷を目指すアトラクションでした。
最初に登録した名前を、最後にE.Tに呼んでもらえるという、まさに映画に入ったかのような体験のできるアトラクションだったそうです。
取引先の人でUSJが大好きな佐藤(仮名)さんという方がいて、このライドについて教えてもらいました。
そのなかで、佐藤さんが特に印象に残っているのは、館内にただよう独特な香りなのだそうです。
ライドが終了してからも、ずっとこの香りを探し続けています。
いろいろなアロマを試してみても見つからず、今日に至っているそうです。
あまりにも熱心にその香りについて語っていたので、私も気になって調べてみました。
このアトラクション内の匂いは全部で4から5種類ほどあったようです。
その中でも特に森の匂いが人気なようで、いまだに探している人も多くいるのだとか。
運営元に直接聞いてみた人もいましたが、教えてもらえなかったようです。
アトラクションが終了する間際に、その森の香りがついた「香りのパスポート」がもらえたそうで、いまでもそれを大切に持っている人もいました。
また、某フリマアプリにそのパスポートを出品している人もいました。
ただ15年近く昔のものなので、香りはもうすでに消えてしまっているでしょうね。
なお、この界隈でもっとも近い匂いとされているのが、ブラックスプルースなのだそうです。
北米産のマツ科の一種で、典型的な針葉樹です。
完全一致というわけではなく、7、8割くらいの一致のようです。
どんな匂いなのでしょうか。
ちなみに、佐藤さんもこの香りにはたどり着いていたそうで、完全一致ではないけれど、かなり近いとのことでした。(文:ドサンコ)

第1093話 14.04.2025「桜の季節」

佐久間木材の近くを流れる隅田川。
この隅田川の桜は、東京における桜の名所の一つとして知られています。
春になると、多くの観光客や地元の人々がこの美しい桜並木を楽しむために集まります。
隅田川沿いの桜は約1,000本の桜が植えられており、特にソメイヨシノやシダレザクラが多く見られます。
隅田川の桜の魅力はその景観だけではありません。
桜が咲く頃には隅田川クルーズや花見のイベントが開催され、観光客は水上から桜を楽しむことができます。
川沿いの桜並木は、春の暖かな日差しの下で美しいピンクの花が咲き誇り、訪れる人々を魅了します。
また、隅田川の桜は東京スカイツリーとともに素晴らしいコントラストを生み出します。
夜にはライトアップされた桜とスカイツリーの美しい景色が幻想的な雰囲気を醸し出します。
川面に浮かぶ屋形船たちと桜の共演も風情があります。
この時期は多くの写真愛好家にとって絶好の撮影スポットとなります。
隅田川の桜は季節の移ろいを感じさせてくれる存在でもあります。
桜が咲くことで、春の訪れを告げるとともに、その短い命の美しさを私たちに教えてくれます。
花が散りゆく様子は、儚さとともに新たな始まりを象徴するものとして、多くの人に深い感動を与えます。
このように、隅田川の桜は単なる花見のスポットを超えて、文化や歴史、そして人々の心に深く根付いた存在です。
毎年訪れる人々の思い出や出会いを生み出し、その美しさは永遠に語り継がれていくことでしょう。
春の訪れを待ち望む人々にとって、隅田川の桜は特別な意味を持った存在と言えるのではないでしょうか。(文:2号目)

第1092話 07.04.2025「高尾山サウナ」

高尾山と言えば山登りですが、最近山登りだけでなく、おしゃれな街に生まれ変わっています。
素敵なカフェなんかもちらほら見られます。
今回、高尾山口駅のすぐ近くにクラフトビールとサウナが楽しめる施設をつくるとのことで、先日納品に行ってきました。
使っていただいたのはカラ松合板と白ポリランバーコア合板。
カットはすべて私自ら担当し、時間をかけた愛着あるものです。
そして納品時は雨の降る中、時間をかけて運び込みました。
完成時にはトラックではなく電車で行き、サウナとビールを楽しみたいものです。

さて、高尾山口駅は10年前に隈研吾氏によってデザインされた木をたくさん使った駅舎です。
隈研吾氏といえば最近「那珂川町馬頭広重美術館」のトラブルで話題になっています。
まだ築25年なのに屋根に使った木材の老朽化が激しく、3億円もの大規模修繕費がかかってしまうそうです。
ニュースの写真でちらっと見た程度なのではっきりしたことは分かりませんが、垂木サイズの杉材をルーバー形状に並べ、ビス止めしただけの簡易的なつくりでした。
不燃不朽処理されているとのことですが、木材の不燃不朽化はなかなか難しい技術で、各所でトラブルになっています。
高尾山口駅においては、カビが出ていると話題になっているそうです。
こちらについては先の納品時にじっくり見てきたので多少分かります。
こちらの木材はアセチル化させたパイン材を使用しています。
酢酸を入れることによって水をブロックするアセチル化した木材ができあがり、かなり腐りにくい木材になります。
これは薬品漬けしたものではなく、オランダではかなり前から普及し実績のある木材です。
ただ、パイン材は白木なのでカビが出るのは最初から分かっています。
恐らく今の状態になるのは説明済だと思われますし、それほど気にはなりませんでした。
いかがでしょうか?(文:木材バカ四代)

第1091話 31.03.2025「サクマの森においでよ!」

最近、弊社社長を悩ませているのが「求人」です。
今流行りの言葉で言えば「求人界隈」は中小企業にとってとても厳しい状況にあるようです。
いわゆる「売り手市場」で企業の求人数に対して求職者が少ないのが原因だそうです。
それを表すのが「有効求人倍率」で、スマホでシュッシュッと調べてみると、求職者1人に対して何件の求人があるかを示す指標で、「就職のしやすさ」の目安になるとのこと。
2009年のリーマンショックをきっかけに大きく下落しましたが、その後は労働需要の高まりや労働人口の減少を背景に回復を続け、右肩上がりに上昇。
2014年には1.0を超え、2018年の平均値はバブル期のピークを上回る1.62となったそうです。
物価は上がるし、税金はなんだかんだと取られるし、ホントに景気がよくなっているのかー?と疑問に思いますが、企業は人手が欲しいのが現状みたい。
人手不足が原因で廃業なんてニュースも聞くようになりました。
私が子どもの頃、「集団就職」とか「金の卵」なんて言葉を聞きましたが、今、また「人」の値打ちは上がっているようです。
売り手市場になればなるほど、求職者はよりよい条件、環境を求めて就職先を選びます。
森にたとえれば、そこに根付き、葉を生い茂らせ、日の光をたっぷり浴び、地中からは水分などを吸収し、元気に育つ良い森林。
手前味噌になりますが、弊社「佐久間木材」は明治から四代続く老舗で、社員の定着率も高く、年齢層もさまざまです。
また、キャラクターも多種多様です。
入社5年目を迎える私の個人的な感想ですが、「イヤな人」が一人もいませんし、じっくり成長を目指す方にとってはまたとない「森」です。
聞くところによれば、良い森林とは生えている木の種類も年齢も様々。
世代交代は自然の力でゆっくりと進んでゆきます。
風に運ばれ、鳥や獣、人間に運ばれ森に根付いた種子は、どんどん成長しやがては「銘木」となり、巨大な姿で森に存在感を示します。
かつて大阪市と読売新聞社が選定した「新日本名木百選」や林野庁の「森の巨人たち百選」。
これらに選ばれた銘木のように、あなたも「サクマの森」で「銘木」に育ちませんか?(文:まるこんぶ)

第1090話 24.03.2025「久しぶりのプレカット」

先日プレカットの仕事を受注しました。
プレカットとは、木造住宅の柱や梁の継ぎ手、仕口の加工を住宅の平面図や立面図をもとにデータをコンピューターに入力して工場の全自動の機械で加工、生産するものです。
(継ぎ手や仕口に関しては別の機会にご紹介します。)
残念ながら弊社ではプレカット工場を持っていないので、外注をしています。
その昔の機械やコンピューターがない時代は、大工さんが墨を引いてノミや鉋を使い手作業していました。
浦安に弊社の営業所があった時は、実際に大工さんが加工作業していました。
さて、今回受注した仕事は、千葉県の海に近い最高のロケーションの場所にある、母屋のとなりのお子様の勉強部屋を建てるという仕事です。
セカンドハウスなので小さい小屋ですが、母屋と同じような外観に仕上げるこだわりのある建物でした。
久しぶりのプレカットの仕事のため、打合せに行ったものの職人さんの専門用語に戸惑い、理解するのに苦労しましたが勉強になりました。
打合せ後、プレカット業者さんに引き継ぎました。
樹種の選定や、図面の変更などがたびたび発生し、業者さんとのやり取りが何往復もしてしまいました。
ただその業者の担当者はフットワークが軽く、仕事も早く、優秀な方だなぁと感心しました。
その後は順調に配送、上棟、内外装と仕事は進んで着々と完成に向けて進んでいます。
私にとっては慣れない仕事でしたが、大きなトラブルになることなくホットしているところです。
完成したらぜひ見学に行こうと思っています。
ちなみにこの写真はここに書いた物件ではないのですが、プレカットからの上棟作業の様子です。(文:ゴン)

第1089話 17.03.2025「ごめんよOSBクン」

唐突ですが、私は月に一度は電車に乗って都内をぐるぐるまわる旅をしています。
東京メトロ、都営地下鉄、JRなど各鉄道会社さんでは一日乗り放題券を販売してくれています。
安いところでは500円、高くても760円で、一日乗り放題ですからたいへんオトクな切符ですよね。
これを使い気の向くままに乗ったり降りたり、また巨大な駅では駅ナカを散策して歩いたりして楽しんでいます。
先日もJRの旅を慣行していたのですが、上野駅で昼めしでも食べようと思い駅ナカを回っていた時のことです。
「あれっ、お気に入りだったお店がなくなっている!」
そこには防護壁に囲まれ改装中の貼り紙が…。
場所が場所なだけに、お店の入れ替えも結構頻繫に行われてしまうのですね。
「キビシイ世界だなぁ」
などと思いつつ歩いていると、ピカピカの新しいお土産屋さんを発見しました。
早速、中に入ってみると、何かすごいゆったりした気分と高級感を感じてきました。
「なんだこの雰囲気は?」
「あっ!これか~」
普通、店内の中央は商品が山積みされているお店が多いと思いますが、ここは腰の高さに商品のサンプルがガラスケースに入って展示されていて、店内の空間がすごく広く取られているのです。
そしてその展示台にはOSBが使われており、壁際には写真のようにスッキリと並んで収まっておりました。
「へぇ~OSBとは思えないなぁ」
OSBは重いし滑りやすく取り扱いが結構やっかいなこともあり、個人的にはあまり好んではいませんでした。
しかし、使い方次第でこんな美しい表情を見せられるとは、超驚きでした。
お菓子がとてもおいしそうに見えます。
今までの私のイメージを見事に吹き飛ばしてくれました。
ごめんよOSBクン、お詫びにお菓子をひとつ買って帰りました。(笑)(文:正さん)

第1088話 11.03.2025「ブログ、辞めました」

20年続けました、ブログ。
何となく週3回は投稿していました。
でも、いよいよ辞めることにしました。
まあ、今までに長くてしっかりした文章を書いたことはそんなにないですし、書くことといったらほとんど決まっていまし、読んでいただいている方もほとんどいなかったと思いますし…
毎週お決まりの投稿は、鳥越神社の早朝参拝と、毎週少なくとも一冊は読んでいる読書の記録や、材木屋の日常くらい…。
以前は柔術のことも毎週投稿していました。
毎日のアクセス数は100PVくらい。
でも、20年続けたトータルではいったいどのくらいだったのでしょうか?
トータル閲覧数1,207,754PV、トータル訪問数524,703PV。
全然ピンとこない数字ですね。
佐久間木材の売上に結びついていたとは全く思っていませんが、「あいつ生きている」という証明にはなっていたのではないでしょうか。
せっかく続いていたので、今後はInstagramで投稿しようと思います。
やり方がよく分かっていないので、とりあえず適当にアップしますので、今後ともよろしくお願いします。
せっかくなら目標を…ということで、フォロワー1万人を目指します!
無理かな~…(文:木材バカ四代)

第1087話 03.03.2025「カカオの木」

少し前の話になりますが、2月14日はバレンタインデーでしたね。
さすがに私の年齢になると意識しないという男がほとんだと思いますが、私は大のお菓子好きであり、チョコレートが好きですので、色恋は別としてこの日を意識せざるを得ません(笑)。
ただ今年は例年のようなバレンタインデー商戦といいますか、デパートであったりコンビニであったり、あまり盛り上がらなかったような気がします。
実際に例年ですと通勤電車とかで両手いっぱいにチョコレートを持って大変そうな女性を見てきましたが、今年は見ることはありませんでした。
原因は時代にというか過剰でもあった「義理チョコ文化」がなくなってきたということもあるかもしれませんが、やはり物価高、原料高によるチョコレート価格の高騰ではないかと思います。
チョコレートの原料であるカカオ豆の主要生産地は西アフリカの2か国(コートジボワールとガーナ)です。
2023年に大雨や洪水や干ばつの被害があり、さらにカカオの木を枯らすウィルスが蔓延し、感染予防で4億7千万本を超える木が焼き払われたそうです。
深刻なカカオ豆不足で当然価格も上昇します。
焼き払われた畑は元に戻るには6年以上はかかるとのことで、この価格高騰は続く可能性が高そうです。
カカオの木は日本では育成が難しく、高温多湿で寒暖差が少なく、平均温度27度以上で、おかつ日陰で育てなければいけないので、近くに日よけや風よけの大きな樹木が必要という困難な条件を満たせなければなりません。
そうなるとやはり輸入に頼らざるを得ないのですが、円安や、輸送コストでさらに値段が上がってしまいます。
私だけでなく、子供たちにとっても悲しい状況ですね。

最後に私からお願いがございます。
小学校の先生方、今年から遠足のおやつ代をチョコレート価格高騰のため倍増してあげてください。
よろしくお願いいたします。(文:くりすけ)

第1086話 25.02.2025「木の玩具」

某100円ショップに行った時のことです。
前から木の玩具が色々あるのは知っていましたが、その時ふと目に入ったのが木のコスメです。
リップ、マニュキュア、コンパクトなどがありました。
玩具なので本当に顔に塗ったりはできません…
何の木材でつくられているのか気になります。
天然木としか記載されてなく、原産地は残念ながら日本ではなく中国でした。
我が家には幼児は居ないので、買って質感などを試すことはやめましたが、材質が気になり記載されていた会社に電話しちゃいました。
丁寧に対応していただき、材質も教えてもらえました。
リップやマニュキュアはカバ材で、コンパクトは合板を使っているのですが、材質は分からない…とのこと。
私のぱっと見では桐かポプラのように思えます。
普段の仕事で合板を担当しているので、合板の材質が特に気になります。

今後も色々な木の玩具を開発してもらいたいです。
弊社でも開発など考えていかないと…。
弊社ではお客様のご希望サイズにカットしていますので、残材が結構出ます。
これを何かに生まれ変わらせ、再利用したいと常々考えています。(文:兄貴6)

第1085話 17.02.2025「早春」

2月は、梅の季節と言われます。
梅は日本原産のものではなく、もともとは中国原産(現在の四川省から湖北省あたりとの説あり)のものでした。
中国文化といっしょに薬木として渡来したと伝えられています。
奈良時代以前にすでに植えられて、万葉集のなかで多く読まれています。
ちなみに西暦947年ごろ、歌の中で梅が桜に替わったそうです。
万葉集で梅として読まれた歌が、そののちに、鎌倉時代の新古今和歌集では本歌取りされて、桜に置き換わった例があったようです。
いつからか、梅から桜へ日本人の好みが変わったのかもしれません。
梅は、その用途から食用としての実梅(みうめ)と、観賞用としての花梅(はなうめ)に分けられ、およそ300種以上あるそうです。
よく知られているように、梅の実は梅干しや梅酒として使われます。
ただ未熟な梅の実は、アミグダリンという物質を含み、食べると有毒です。
梅の酸味は、古代から調味料として塩とともに使われてきました。
そのため、味と整えることや、物事を適切に処理することなどに使われる、塩梅(あんばい)の語源になったと伝えられています。
ちなみに、日本で最初に梅を詠じた日本人は、大友皇子の息子である葛野王(かどのおう)と言われています。
日本最古の漢詩集『懐風藻』に載っています。
ただ、この歌で詠まれている梅を葛野王が実際に見たかどうかは議論があるようです。
その後、万葉集のなかで歌が詠まれる頃には、北九州地方で梅の栽培がさかんに行われていたという記録があり、大伴旅人などの歌人たちは実物を見て読んだのは間違いないようです。
梅の実物とともに、梅の鑑賞方法も輸入されたようで、唐王朝から律令制度を学ぶなかで、梅を教材にしてその唐の文化を学ぼうとしていたのだとか…。
なお、歌に詠まれる内容から、律令制から荘園経済へと変遷するなかで、梅から桜へ花のチャンピオンベルトも移っていく様子がうかがえるという説もあります。
ちなみに近世に入り、庶民の間に園芸ブームがおこり、日本各地で梅が栽培されるようになりました。
そして元禄時代になり、シソを使った着色法が開発されると、梅干しがご飯のお供としての地位を獲得しました。
こうして梅の原産地が日本ではないと庶民の多くが思わなくなり、日本の伝統的なものとみなされ、文化のなかに溶け込んでいったのです。(文:ドサンコ)

参考文献
平凡社百科事典
広辞苑
明鏡国語辞典

第1084話 10.02.2025「どこもかしこも」

世界各地で起きているオーバーツーリズムによる様々な問題。
連日のように報道されています。
騒がれ始めてからもう5〜6年経つでしょうか?
北海道の美瑛町に「セブンスターの木」という観光名所があります。
そのすぐ近くの約40本のシラカバ並木が先日伐採されたそうです。
伐採された背景には観光客による近隣農地への無断立ち入りや、道路を塞いでの写真撮影などがあるようです。
この風景、私もいつかカメラに収めたいと思っていました。(もちろん、マナーを守って)
佐久間木材がある浅草も日本を代表する観光地の一つです。
連日、国内外からの観光客で賑わっています。
佐久間木材の倉庫内に積まれた合板を撮影していく外国人観光客の方もちらほらと。
そんなに珍しいのか?と思います。
浅草寺周辺はもちろんのこと、近年増加している民泊施設の利用者なのか、住宅街の裏路地でも散策を楽しむ観光客が増えたような気がします。
住民からすれば家の周りを不特定多数の人が昼夜問わず、連日歩き回っているという状況はかなり怖いように思います。
私個人的意見としては、飲食店がいつも混んでるというのが辛いです。
以前はゆっくり食事ができた店も今は並ばないと入れない…。
店に入ってもなんだか落ち着かない…。
早く収束して欲しいと切に願いつつ、この問題には今後も注目です。(文:2号目)

第1083話 03.02.2025「来れ!新ボード」

修行中の新米事務員もそろそろ入社5年目。
弊社で扱う「木」について、まったくのド素人の私も、少しずつではありますが先輩諸兄のご指導ご鞭撻によってなんとかご迷惑にならない程度に日々知識をため込んでおります。
そんな中先日、あるテレビ番組で大手林業会社の研究所材料グループで働く男性の話を見ました。
その男性は新卒で環境自然科学の研究を大学院まで続け、入社した経歴で所属は材料グループ。
1991年にできたこの研究所は、木材資源の育成から新たな建材・工法の開発まだ幅広い研究を行っています。
エコモクの主流の一つは、言わずとしれたMDFやパーチクルボードなどの木質ボード。
紹介された部署で主に手がけているのが環境に配慮した「木質ボード」だそうで、それを聞いて身が半分以上も傾くほどテレビに食いつきました(笑)。
ある日の社長との世間話で、「木材業界は新商品がなかなか出にくいのよねー、そろそろ何か新しい商品を開発できないかなー」と社長がもらしていたというのもあります。
番組ではアカシアやユーカリを細かく砕き、混ぜ合わせて圧縮してボードにする研究を紹介していました。
カラ松合板で自作した40~50cm四方の箱に、砕いた荒い木片と細かい木片を交互に手作業でなるべく均等に撒いて作る試作工程は、非常に繊細かつ重要な作業で、出来上がるとすぐに強度検査をし、1日に1試作ぐらいのペースなんだとか。
こういう大変な作業や研究を経て新商品ができるんだなーとても勉強になりました。
現在の私の職種では、工場見学などはなかなか叶いませんが、こういう番組で取り上げてもらえるのは、本当にありがたいことです。
もしかしたら私たち木材販売業者にとっての明るい未来の端緒がみつかるかも…と祈るような気持ちで画面を見ていました。
日本の木質材料研究、がんばれ!
私も陰ながら応援しています。(文:まるこんぶ)

第1082話 27.01.2025「初詣」

2025年が幕を開けました。
皆さんは初詣にはお出かけになりましたか?
私は所属している少年野球チームのスタッフと、恒例になった初詣でに出かけました。
その神社は埼玉県東松山市にあり、国の重要文化財に指定されている箭弓稲荷神社です。
こちらの神社は和同5年(712年)に創建されたと伝えられています。
社記によると平安時代の中頃、下総の国の城主が謀反を起こし攻めてきたところを源頼信が撃退して勝利したところから、松山城主や川越城主などの人達から信仰を集められてきています。
こちらの神社にはその名の通り箭弓に関わる人たちが参拝に来ています。
我々が行った時も他のチームの子供たちが参拝していました。
また成人式も近いためか艶やかな振り袖姿の女性もみうけられました。
愛されている神社なのだなと思います。
ちなみに箭弓神社の絵馬はバットやホームベースの形になっているのでとてもかわいらしいです。
今年はそのバットに願いを込めて今年のチームの活躍をお参りしてきました。
願いが叶う一年になるよう精進していきます。
それからお守りもバットやボールを模したものでこちらもとてもかわいらしくほっこりします。
こちらも購入してきたので箭弓の神様のご加護がありますように…ですね。(文:ゴン)

第1081話 20.01.2025「これってスゴクないですか?」

昨年から、ちらちらいろんなコラムの中に予告のようにこの話を出しておりましたが、年が明けようやく正式にお伝えできることとなりました。
えっ?何がって?
それは私だけでなく他の人も触れていたと思いますが、今年2025年はナント弊社の創業120年にあたるトシなのです。
そんなおめでたいトシに、私個人としてもめでたいことが重なりました。
新年早々に巳年5回目の年男を迎えました。
そうです、還暦を迎えたのです。
そしてさらに、21歳でこの職に就き今年で40年目を迎えるのです。
この区切りの120年、60年、40年がこの2025年にピタリと並ぶのです。
これってスゴクないですか?
何ともキリがイイですよねー。
私自身とても気持ちがいいです。
体調はイマイチですが。(笑)

巳年には、脱皮を繰り返す蛇のように「復活や再生」を意味することがあるそうです。
まさに今の私にはうってつけの言葉です。
さらに、「新しいことが始まる年」「新しい自分に生まれ変わる年」という意味もあるとのことです。
新しいことを始めるのは、なかなかキビシイ部分もありますが、新しい自分というところには非常に興味があります。
まずはこの老いた体を再生し復活を遂げ、そして新しい自分と出会うことにワクワクしながら、1年間やって行きたいと思います。
皆さん、よろしくお願いいたします。(文:正さん)

第1080話 14.01.2025「秘密のお部屋」

倉庫内に秘密の部屋ができました。
去年の最終営業日ギリギリに壁ができあがり、あとはコツコツと中身を仕上げていきます。
壁の仕上げに使った素材は、エコモクや@合板で販売している「カラ松薄化粧合板(クリア)」にしました。
「カラ松合板」は国産(北海道産)のラーチ合板です。
ちなみにラーチはロシア産のカラ松です。
節が不規則にあり、その無骨なワイルドさが気に入っています。
通常のラーチ合板は厚9ミリ以上からですが、当店のは厚5.5ミリ。
希少です。
さらに、表面にトップコート紙を貼って仕上げています。
それにより節の見た目の強さが少し和らぎ、板による色味の差が少なくなり、マットな感じになります。
塗装の手間も省けましし、抗菌効果もあるのです。
ちなみに当店では「薄白」もご用意しています。
ドアの断面を隠すために使用される大手を使わず、壁とのつながりがある見た目を優先させました。
さらに、雨の跳ね返りで壁を取り換えなければならなくなる可能性もあるので、貼り返しやすいように下部だけビス止めしてあります。
さて次は内装です。
それほど手を入れるつもりはなく、コンクリートと木材の相性を第一にします。
どんな感じに仕上がるのか、乞うご期待です。
新しいことをやるのって、楽しいですね!(文:木材バカ四代)

第1079話 06.01.2025「抜型な壁」

お客様からのご依頼で、群馬県に工場がある家具製作会社のN氏のところに初めて行ってきました。
お客様からオーダーをいただいた材料は、家具用に使用するシナ合板共芯です。
到着してN氏の工場を見てビックリ。
壁にはびっしりと貼られていたのは刃の部分を取り除いた使用済みの打抜型合板でした。
その数は100枚を超えていそうです。
(シナ合板共芯は抜型用合板として昭和30年代から使われています。)
どうしてこんなに沢山の使用済みの打抜型合板があるのかN氏に尋ねたところ、もともとこの工場は打抜型の工場だったそうです。
そこが廃業したため沢山の使用済み打抜型が引っ越してきたときに残っていたそうです。
引っ越してきた家具職人のN氏が、しっかりしているシナ合板だから壁にしようしたとのこと。
抜型用合板を販売している会社は当店を含め日本全国には数社しかなく、近くのホームセンターなどでは手に入らない希少な合板です。
ここにあった使用済み打抜型は、合板に貼ってあるシールで当店が群馬県の抜型製作所に販売したものと判明しました。
それが壁の一部として形を変えて存在していることに感動しました。
社長でもあり工場の代表であるN氏に許可をいただき、工場を撮影。
N氏と抜型用合板の話になり、当時の主流のシナ合板共芯の話から、現在の主流のシナ合板ポプラ芯の話をしました。
N氏さんが家具にもシナ合板ポプラ芯も試してみたいとのこと。
お客様にも良い提案ができたし、自分も面白い光景が見ることができてとても良い配達の日でした。(文:くりすけ)